ロゴマーク 横浜歯科医師会
横浜市民のみなさんへ 横浜市歯科保健医療センター 休日・夜間救急歯科診療 歯科医院一覧 横浜市歯科医師会とは 各区の活動 関連リンク 会員ページ
口の健康 体の健康 −6− 介護と口腔ケアC 口臭防ぎ快適生活を

神奈川新聞 平成18年4月17日 掲載 歯科コラム
 
 今回は「口臭予防」と「口腔機能向上訓練」のお話です。
 口臭を気にして、周囲とのコミュニケーションがうまくとれない高齢者が多くみられます。在宅介護を受けているAさん(八十代女性)もそんな方です。Aさんは歯茎が腫れ、いつも血が出て、食事もおいしくなかったといいます。口臭も強烈でヘルパーにも迷惑をかけていたようです。
 そこで口腔ケアとして、歯科衛生士に口の中の清掃をしてもらいました。「二カ月ほどで出血や口臭もほとんど消え、今では食事も普通に食べられるようになりました。」と語っています。口臭で疎遠になっていた孫とも「楽しく話せるようになった」といいます。
 口臭の二大原因は舌の汚れと歯周病です。舌の表面に繁殖した細菌や、古くなってはがれた細菌が腐り、腐敗臭などを発生し、においのもとになります。また歯周病でも、腫れた歯茎の中で同様のことが起こっています。
 予防法は、舌の清掃と歯と歯茎のブラッシングです。簡単そうですが、正しい方法で毎食後やるとなると結構大変です。ブラシの種類、使い方、時間など、しっかりした方法を専門家に指導してもらってください。
◇  週に一度デイサービスに通っているBさん(七十代女性)は唇、舌などの筋肉がうまく動かず、口の動きが悪いため、一年前に口腔ケアの一環として「口腔機能向上訓練」を受けるようになりました。Bさんは「物の味がわかるようになり、食べ物ものみ込みやすくなりました。風邪もひきにくくなった」と話しています。
 口の周りの筋肉をうまく使うことで、食べ物が口からこぼれなくなり、よく噛めるようになります。また、うまく飲み込むことができると、むせることが減り、口の中の細菌が気管の中に入らなくなるため、肺炎を防げるのです。
 食事の前に次のような運動を行い、食べる機能の維持と向上を図ります。
 @舌を出し、上下左右に動かすAほおを大きく膨らませたり、すぼませたりするB口を大きく開けて「パパパ、タタタ、カカカ、ラララ、パタカラ」と大きな声を出すC首を回し、肩を上下に動かす−以上を食事の前に、五分間行います。噛んだり飲み込んだりするための口の周りの筋肉が鍛えられます。 ◇
 横浜市歯科医師会では26日、無料口腔がん検診を行います。問い合わせはрO45(681)1553.
<隔週掲載>
copyright (C)Yokohama Dental Association All Rights Reserved.